「仕掛け、壊し、奪い去る アメリカの論理 −マネーの時代を生きる君たちへ 原田武夫東大講義録」(ブックマン社)
(2007年1月25日発売)
いわゆる「構造改革」という名の米国流「破壊ビジネス」を国をあげて行ってきた後、日本は一体どうなったのでしょうか?
国内を見ると安倍政権が「改革だ」「いや、再チャレンジだ」と右に左に揺れては何も動かない状況が続いています。
「会議は踊る、されど動かず」となっている教育再生会議が正にその典型です。
そして、政治が全く身動きが取れない中、まもなく5月には「三角合併」が解禁され、外資が一斉に「日本買い」をしてくることが見えています。その結果、株高となっていく中でいたずらに高揚感が高まりつつも、そこはかとない不安感が世間にはさらに広がり始めています。
一方、外交に目を転ずると、北朝鮮情勢が日本にとっては予想外な形で急展開する流れとなりつつあります。ふと見ると封じ込まれていたのは、他でもない日本であったという状況が露呈する始末です。やり場の無い屈辱感は、やがて私たちの国=日本に、三角合併に伴う外資による「日本買い」への恐怖感とあいまって、いたずらに感情的なナショナリズムの嵐を巻き起こしかねません。
そういった不透明な世の中だからこそ、必要なのはただ一つ。
「勇気をもって、現実を見据えること」にしかありません。
それではそこでいう「現実」とは一体何なのでしょうか?
今起きている全ての現実とは、「金融資本主義」です。そしてその背後には、世界最大の覇権国家・米国が控えています。このことを学ばず、そして無視しているのでは、私たち=日本人に明日はありません。
しかし、だからといってこれまで日本のいわゆる「言論人」にありがちだったように、いたずらに米国を嫌悪したり、あるいは逆に日米同盟を「神聖・絶対」であるといっていたとしても何も始まりません。
必要なのはーーーアメリカを突き動かす論理を、クールな眼差しで徹底して学ぶこと。それ以上でも、以下でもありません。
私は、2006年4月から8月まで東京大学教養学部で全学研究ゼミナール「実践的現代日本政治経済論」を開講しました。その時の講義内容を、一般読者の方々にも分かりやすいようにまとめなおしたのがこの本です。
明日を担う気概のある全ての日本人の方々に手にとっていただければと思います。この本が、政治、そしてメディアで繰り広げられる「茶番」を乗り越え、新しい日本をつくっていくための一つの礎となればと、心から願っています。
(2007年1月 原田武夫記)


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