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「IISIAプレップ・スクール」の第2回授業

5月30日(金)、「IISIAプレップ・スクール」の第二講が開催されました。 科目は「国際政治・地域情勢」。
この日教壇に立ったのは、気鋭の国際政治学者・廣瀬陽子講師(静岡県立大学 国際関係学部 准教授)。
前回に引き続き、第二回授業の様子をご報告します。

●課題発表とコメント
まずはIISIA代表・原田武夫が前回授業時の個人課題について厳しく講評。

―論文は感想文ではない。しっかりと論拠を示すべし。
―多面的に考えるべし。「マーケット⇒株価」という連想は軽率。
 為替・商品・不動産・債券等との影響関係も当然含めて「マーケット」である。
―「徹底的に」調べるべし。まだまだ足りない。文献・オンライン情報を駆使せよ。

しかし、さすがは自ら進んで「プレップ」に応募してきた学生たち。
意気阻喪する様子もなく、真剣にメモを取っていました。
次回の課題での彼ら彼女らの成長ぶりが楽しみです。

続いて学生たちによるグループ課題のプレゼンへ。
いずれのグループも力の入ったプレゼンを展開。
この日のために、何度もミーティングを行い準備してきたとのこと。

今度は、学生たちのプレゼンを肯定的に評価したIISIA代表・原田武夫。
彼らの労をねぎらいます。
その上で、学生たちの発表を前提に、ありうべき日本の対外資姿勢を論じました。
調査・分析に戦略策定まで加わってこそ真の「情報リテラシー」。
将来は学生たちの一人ひとりが、 自分たちのフィールドで実践していかねばならないのです…。

●冷戦から「いま」を見る
休憩後、本日の授業を担当する廣瀬陽子講師が登壇。
授業のテーマは「冷戦終結で変わる世界・ソ連解体の衝撃」です。

冷戦の終焉の前後で何が変わったのか?
また、何が変わらなかったのか? 
そして、現在に生きる日本人にとって、一体冷戦とは何である(現在形!)のか?

そうした問題を改めて考えることで、重層的に「いま」を捉える。
これこそが第二講のねらいでした。

●冷戦の持つ「含み」を解きほぐす
廣瀬講師は「冷戦」の名の下に括られる概念・出来事を
一つひとつ拾い上げながら、それらに関わる主要大国の意図や動きを丁寧に説明。

さらに、随所で国際政治の理論や学説も参照。
学生に、国際情勢を捉える複数の枠組みを提示していきます。

話は、やはり「覇権」国としての米国にも及びました。
冷戦期の米国における「地域研究」とはどのようなものだったのか?
また、米国が常に「敵」を必要とする事情を明快に解説。

冷戦の持っている「含み」を巧みな手つきでときほぐした上で、
現在の米国、そしてロシアの意図と動きを捉える眼差し。

これこそが、第二講を通じて学生が目の当たりにした
「プロ」による国際政治の扱い方そのものでした。

授業後、受講生の一人がもらしていた、
「昔と今がつながった気がする」という言葉が印象的でした。

「IISIAスキルアップ・スクール」の第2回授業

翌5月31日(土)、「IISIAスキルアップ・スクール」第二回授業が開催されました。
科目は同じく「国際政治・地域情勢」。
廣瀬陽子講師が昨日の「IISIAプレップ・スクール」に続き教鞭を執りました。

●複雑な地域事情を、単純化せずに
IISIA代表・原田武夫による導入に続き、廣瀬講師の登壇です。
テーマは、「地域研究を捉える視点―コーカサスを事例に―」。

コーカサスという、日本人にとって馴染みの薄い地域をめぐり、
いかなる大国間の駆け引きが展開されているのか?
そしてそれはなぜなのか?

多様な民族がひしめくこの地域を、宗教・言語・政治と
いった様々な側面から立体的に解説していく廣瀬講師。
さらにエネルギーや地政学といった観点から光を当てることで、
徐々にユーラシアの要衝としての明瞭なコーカサス像が
受講生の前に立ち現われてきます。

エネルギー供給に関わる各国の利害関係も、
資源分布やパイプラインの地図を用いた説明によって、
鮮やかな手つきで整理されていきます。

親欧米か、親ロシアか。
さらにトルコやイランといった近隣イスラム国も考慮事項に含め、
錯綜した地域情勢を、明確に、しかし決して単純化せずに
扱う廣瀬講師。
その手並みは、前日の「IISIAプレップ・スクール」で
行われた冷戦に関する議論同様の繊細さを示していました。

メディアなどではしばしば乱暴な二分法に流れがちな国際情勢を、
いかに種々のバイアスから逃れて、自覚的になって考えるべきなのか。
その一つの答えが授業を通して受講生には示されたのではないでしょうか。

質疑応答では、「この地域におけるパイプライン建設の人足はどこで
確保されているのか」といったディープな問いかけも受講生から飛び出し、
第二回「IISIAスキルアップ・スクール」も、
会場に漂う知的な緊張感が冷めやらぬ中、講義終了となったのでした。

次回授業科目は第三講、IISIA調査部リサーチャーの
菊地正彰講師による「企業と金融」です。
ご報告を楽しみにお待ちください。

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